フタル酸エステル(DOP=DEHP)の安全性に関する質問

Q. 軟質塩ビからの放散量はどの程度ですか?

DEHPの蒸気圧は極めて低く、常温付近での放散量は問題視する量ではありません。DEHPで可塑化した新建材を施工した室内(壁材や床材全て)の濃度は28℃下、一年間の連続測定で、当初の数ヶ月間は1μg/m3程度、その後は0.6μg/m3程度でした。厚生労働省の室内濃度指針値は120μg/m3であり、この濃度以下であれば一生涯に渡って安全であることが示されています。

因みに、20℃での蒸気圧は3.4×10-5Pa(EUのリスク評価書)であり、この温度での飽和濃度は5μg/m3程度です。従って、常温付近で室内濃度指針値(120μg/m3)を超えることはあり得ません。

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