
既にご案内の通り可塑剤工業会では、欧米の可塑剤業界と連携し、平成12年9月から約2年間にわたって「幼若マーモセットを用いたDEHPの長期投与試験」を第三者の研究機関に委託・実施してきました。
これは、霊長類における精巣への影響や体内での挙動を中心にDEHPの安全性について総合的にチェックしたものですが、今般その結果が判明しましたので、ここに取り急ぎ速報として要点を取りまとめてご紹介いたします。 |
1.本試験の背景と目的 | |||
DEHPは、ラットとマウスの雄に大量投与すると、精巣の小型化が起きることが知られており、中でも幼獣は成獣より敏感であると言われています。 このことが最近の日本でのおもちゃ等へのDEHP使用規制の根拠にもなっています。 一方で、こうした現象がハムスターや猿の成獣では起きないことが近年の研究で分かってきていることから、発ガン性と同様にDEHPの生理作用は動物による差が大きいのではないかと疑問を持っています。 そこで、DEHPは本当に霊長類では幼獣も含めて精巣に影響があるのかないのか、しっかりした試験によって確認することが必要との考えで、試験委託に至りました。 |
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2.試験の概要 | |||
・試験動物 | マーモセット(キヌザル) | ||
・投与期間 | 幼若期から性成熟期までカバーするため離乳直後から生殖器の形成期までの65週間 | ||
・投与量 | 0,100,500,2500mg/体重kg/日 | ||
3.結果 | |||
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本試験は、本年3月のSOTの第42年次総会で発表される予定です。 | |||
注;SOT(Society of Toxicology )毒性学会=世界的に最も権威のある毒性学会 |
なお、詳しくは当工業会が近日発行する可塑剤インフォメーション臨時号をご覧下さい。 (このホームページにも掲載いたします。) |