ニュースリリース

日経新聞の1/31朝刊「生態系保護で新規制導入へ」の内容について

1月31日の日本経済新聞朝刊17面に「生態系保護で新規制導入へ」のタイトルの記事が掲載されました。文末に「工業用洗剤やプラスチックの可塑剤に使われる物質が新たに規制対象となる可能性が大きい。」との表現がありました。
この記事では、今後可塑剤が改正化審法によって規制を受ける可能性があるように受け取れました。

この文末の内容は、1/30に開催された、化審法改正に関する環境省、経済産業省および厚生労働省合同の委員会での傍聴した内容及びその後インターネットで公開された報告書を検討した結果、そのような可能性を示唆した部分は見当たらず、委員会で検討された内容とかけ離れた記事であることが明らかになりました。

化審法の基本的な考え方は、難分解性、高蓄積性、長期毒性を有する化学物質による環境汚染の阻止を目的としたものです。新聞記事に記載している可塑剤は、良分解性物質であり、規制の対象外の物質といえます。
当日の委員会に配布された「今後の化学物質の審査及び規制の在り方について」の報告書で、良分解性物質について「・・・良分解性の物質については、必要に応じ、リスク評価を行っていくとともに、PRTR制度の対象とする等の自主的な管理の改善措置、他法律や条例に基づく排出規制等の排出段階での措置により対処することを基本とすることが適当である。」と記載されています。

本件に関して日化協、界面活性剤工業会および可塑剤工業会の3団体は、2/4日本経済新聞社と面談し、上記の見解を伝え、コメントを求めました。
先方からは、取材に基づいた内容を記事にしたものであり、その取材内容が違っていると言われても困る。訂正記事は出せないものの、業界団体との情報交換の必要性を理解しており、今後の活動に生かして行きたい。旨の回答を得ています。

本記事の内容には多くの方々が不安を感じたものと考えますが、事実は上記の通りですので、正しくご認識されますようお願い申し上げます。
以上